『180』図解もあり理解が進む! 著 武器になる会社の数字
「📕著 武器になる会社の数字」
・数字によって「客観性」が生まれる
財務会計は、決算書によって、株主などに会社の数字に関する情報を伝えることを目的としてる。
(投資家/銀行などの債権者/証券取引所/税務署)
→所定の形式で報告書を提出する
管理会計は、会社内部で使用し、会社の方向性などを決定するために使われる。
(会社の経営者/管理職/マネージャー)
○定款
会社の目的や基本規則が書かれた文書のこと
売上高=単価✖︎数量
「売上の上がらないニッパチの法則」
2月、8月は売上が上がらないとされている。
2月→28日間のみ営業日。年末年始で出費が嵩み、出費が抑えられる。寒さで客足が遠のく
8月→お盆休みで営業日が少なくなる。暑さで客足が遠のく
*そのほかの売上変動要因
・商品の旬
・ボーナス(6月.12月)
・連休 会社や工場稼働停止
○前年同月比=(当期当該月売上-前期同月売上)÷前期同月売上×100
○販売費
広告宣伝費、営業部門の人件費、販売手数料
「費用と資産の違い」
いつの売上を上げる為に使われたのかという点にある。当期の売上の為に使われたのであれば、費用で、来期以降の為に使われたものが資産
(1年以上で価格が10万以上で資産認定)
○損金
税務上経費として認められる費用のこと
限度額内までは損金参入が可能かで、それを超えると損金とならない経費もある
→個人事業主は交際費を全額損金処理可能である
(ただし、客観的に業務と直接の関係を持ち業務遂行上必要なものに限る)
・給料に含まれない人件費
福利厚生費→社宅、食堂、定期検診
その他の人件費→退職金、賞与など
「会社はモノを売っているのではない。時間や体験を売っている.健康も」
本質は何か考えよう
○売掛金
商品取引によって発生した販売元が回収する未収金の代金のこと
(一方で、購入した側は販売元に支払うべき未払金のことを買掛金という)
・不渡と取引停止
手形や小切手による現金化の際、振出人の当座預金が1円でも不足していると支払えない。これを不渡といい、6ヶ月以上に2回出してしまうと、銀行取引停止処分となり、その会社は事実上倒産してしまう
・現金不足による黒字倒産を起こさない為に、売掛金は短い期間で回収すること、手形での代金受取はできるだけ避けることが大切
○付加価値生産性=付加価値÷従業員数
・適切な在庫数は商品回転率を調べる事で割り出せる
○商品回転率=売上高÷平均在庫金額(在庫数量✖︎仕入れ単価)
→企業は売上高の高い商品を充填的に商品回転率で在庫管理したい
○薄利多売
仕入れた商品をできるだけ早く、多く販売して資金を回収することが重要
→商品回転率を使って効率よく管理すること
○厚利少売
仕入れから販売までの期間が長くなるため、在庫にかかる費用を見込み、その上で十分な利益を出す必要があるので利益率を高く設定すること
・機会原価は得られなかった収入
ビジネスにおいて最も避けるべきものに売り損じがあります。これも商品があれば、得られていたはずの売上ですので、機会損失にあたる
→販売価格400円のケーキを200個仕入れ、午前中に全て売り切れてしまった場合。午後からも同じ数だけ販売出来たとする。
400円✖︎200個=8万円
8万円の機会損失
仮定だが、現実にはいくつ売れるかわからない。在庫調整の難しさがあるので、商品回転率を把握すること
・粗利益のほとんどは人件費。粗利益が固定費を上回れば利益が生まれ、下回れば損失が発生
売上が上がれば、利益が上がるのからくりは固定費と変動費にある。売上が上がれば変動費は上がれど固定費は上がらないので。
200円仕入れを20円利益✖︎10回で回収
限界利益を一つずつ増やしていくと固定費との差が埋められ、固定費を超えると利益を生み出す。このことから固定費の回収が年度の何日目に終わり、目標利益を生み出す日数がその後何日あるかがわかる
→このようにして、1年間の目標利益を限界利益から試算できる
○損益分岐点売上高
固定費を回収して損益がゼロになる売上高のこと。つまり、損益分岐点売上高よりも大きな売上高になれば、利益が出て黒字になる
限界利益=固定費
→損益分岐点売上高が高いと利益が生まれにくく赤字に。低いと利益が生まれやすい。損益分岐点売上高を低く設定することが会社の目標の一つになる
・顧客分析で売上アップ
客数=既存客+新規客-離反客
・決算書を作る目的は①社外への情報公開②納税③会社の戦略作成
→ステークホルダーは決算書をその会社に協力するかどうかを判断する材料として使う。例えば取引先や銀行はその会社からの支払いや返済が滞ることがないか、株主は配当金が手に入るか検討する
→年に一度、税務署に税金を申告する際の税額は決算書の金額をもとに計算。決算書の提出は法人税法により義務付けられている。
・貸借対照表は財産状況
損益計算書は利益状況
キャッシュフロー計算書は収支状況
→キャッシュフロー計算書は株式上場している会社は作成義務を負う
・現金化しやすい資産や返済期限の近い負債の総額がはっきりわかることが大切
流動資産は運転資金のもとになる
「貸借対照表を見るときに大切な5つの情報」
①総資産で会社の規模を掴む
資本がおおきいから良いわけではなく、いかに資産を無駄なく効率的に利益に変えているのかが大切(総資産回転率)
総資産回転率=売上高÷総資産
②資金調達法に無理がないかを確認
自己資本が多いほど経営が安定。他人資本が多い場合、返済によって資金繰りが厳しくなり、同時に支払い利息の発生も利益を圧迫
③純資産から会社が自由に使える金額を読み取る
純資産の内、資本金はその額に応じて株主へ配当金を支払う必要があり、利益を減らしていく
④流動資産の中で現金化しやすい額を読み取る
流動資産の中でも現金化しやすい当座資産が多いほど、順調な資金繰りができ、円滑な事業活動が可能になります
⑤固定資産への投資内容が適正か確認
固定資産の中身を確認して、事業に無駄な投資をしていないかをチェックしましょう。無駄な固定資産があると、資金が固定化して、資金不足の原因になる
(商品力)
・売上総利益には在庫の原価は反映されない
売上原価は実際に売れた商品の原価を表すため、例えば売上が伸びず大量の在庫を抱えても、そのことは売上総利益には反映されない。販売状況を知るには貸借対照表の棚卸し資産も確認しよう
(営業力)
・売上が多くても、販売費及び一般管理費に無駄があれば、営業利益は少なくなります。営業利益は、本業で効率的に儲けているかを見る大切な指標
・グループ企業は連結決算で評価する
単体決算では親会社の売上実態が見えない。なぜなら、グループ間の在庫整理の為の取引などがあるから
・流動比率で短期の返済能力を測る
流動資産と流動負債のバランスを見る流動比率によって会社の短期間の返済能力を確かめることができる
流動資産÷流動負債×100
流動比率は数値が高いほど良い。
100%以下は危険信号
・固定比率で設備投資の妥当性を見る
固定資産÷純資産×100
固定比率は数値が低いほど良い
200%以上は危険信号
◎粉飾決算を見破る4ポイント
①売上金や期末在庫が増えている
架空の売上を立てていたり、回収不能な売掛金の損失計上。期末在庫が増えれば売上原価が減って利益が上がる
②売掛金や未払金の額が小さい
仕入れに掛かる買掛金やその他の費用の未払金を計上せずに利益を増やそうとしている
③減価償却費の計上が少ない
費用の計上を先送りして、利益を増やそうとしている
④引当金の計上が少ない
貸倒引当金や賞与引当金などを低く見積もる事で利益を増やすこともできる
前期と比較することで発見しやすくなる
◎株式投資で大切な指標
投資した株式がどの程度利益を生み出したかを知る指標
当期純利益÷発行済株式数
②PER(株価収益率)は、その株の生み出す利益と株価を比較して割高か割安かを判断する指標。
株価÷1株あたり当期純利益
◎景気を判断する要素
新規求人数
投資財出荷指数
中小企業出荷指数
家計消費支出
これらをもとに政府が見解を出す